長期熟成酒研究会主催の「熟成古酒・秋の大試飲会」に参加してきました。
日本酒・古酒とは?
「古酒」とはそもそも明確な定義がないようですが、一般的にはその年以前に製造されたものを「古酒」というとのこと。
今回のイベントの主催者である長期熟成酒研究会では「満3年以上蔵元で熟成させた、糖類添加酒を除く清酒」を熟成古酒と定義しています。
日本酒と古酒の違いとは?
通常の日本酒と3年以上熟成させた古酒とは何が変わるのか?
まず見た目の色が変化します。日本酒の製法や管理環境で熟成のスピードは異なりますが、年を重ねるごとに黄色が濃くなっていき、更に進むと茶褐色へと変化をしていきます。
味わいは出来たての日本酒とは大きく異なり、熟成が進むと日本酒の特徴である旨味やコクが強くなり、さらに時を経ると紹興酒のような独特のカラメルや醤油などの風味を生み出します。
日本酒・古酒の購入方法
日本酒・古酒は残念ながら酒屋ではあまり扱われていません。長期熟成酒研究会のサイトで古酒を扱っている酒蔵さんから直接購入することが可能です。
最寄りの酒屋さんで聞く場合は
「熟成酒は置いてありますか?」
と聞くと良いです。
日本酒・古酒の価格はどれくらいなの?
日本酒・古酒の価格はとても幅広い設定です。
出来たての日本酒とほぼ変わらない価格、四合瓶で1,400円というものもあります。
30年以上熟成させた古酒で3万〜4万円とするものもあります。年が経てば希少性が増すので金額は変わってきますよね。
こちらの写真は今回のイベントで1番高かった日本酒・古酒は31,000円。
日本酒・古酒の可能性を探る 【参加目的】
僕の日本酒古酒経験値は蔵人として働いていた岩の井の古酒と、品川の古酒バーで飲んだ数種類の経験値のみですが、
- 日本酒・古酒の楽しみ方
- 日本酒・古酒とはそもそも美味しいのか?市場性はあるのか?
- 日本酒・古酒のペアリングがどの程度なのか?
などを探りに今回はやってきました。
今回は20の酒蔵が出展し、
約100種類近くの日本酒古酒・熟成酒を試飲させてくれました。
日本酒・古酒 秋の大試飲会の参加方法
3部から行きたい時間を選びチケットを購入。(当日3,500円 前売り2,500円)
通しのチケットもありました。
1部 12:00~14:00
2部 15:00~17:00 (オークションあり)
3部 18:00~20:00(飲み尽くし)
この値段で日本酒・古酒が飲み放題なのはかなりのお得感だと思いますよ。
日本酒・古酒の各酒蔵の出展形式
各酒蔵さんこどにテーブルを構えて、
それぞれの古酒を注いでくれて説明してくれます。
基本は入場料のみでお酒を注いでくれますが、一部の希少なお酒のみ有料です。(たいていのものは1杯500円でした)
ちなみに四合瓶で34,100円する熟成酒も500円でいただけました。
日本酒・古酒 秋の大試飲会の会場の回り方
これは各自自由です。
僕は岩の井の社長さんと1番から順に回っていきました。
たいていの酒蔵さんは
熟成が若いお酒から順に注いでくれるパターンでした。
- 各酒蔵さんごとに若いものから古いものを順番に飲む
- 同じ熟成期間のものを順番に飲む
- チョコレートやチーズを持ってどれが一番合うかペアリングしながら飲む
などがオススメです。
日本酒・古酒ペアリングで合う料理や食べ物
燻製、チーズやチョコレートなどを置いてくれている酒蔵さんはいくつか存在したがペアリングを薦めてるところは僕が回った限り一社であった。
酒蔵とは別にペアリング出来るコーナーが設置されていた。そこで色々と試すことが出来た。
- チョコレート(ダーク、ミルクともに)
- 餡子
- トリュフの香り入り塩
- チーズ(安いスモークチーズでも十分に合う)
- スモークマグロ
などと長期熟成酒とのペアリングは相性がとても良い。
どの組み合わせも口の中で相乗効果を生み出します。
日本酒・古酒 秋の大試飲会の感想
ひと通りの古酒を飲ませていただき、古酒の可能性を改めて強く感じました。
僕が古酒に関して気づいた点をざっと挙げると
- 純米大吟醸と純米酒では熟成の進みが違う。精米歩合が高い方が味香り共に強く出る。
- 純米ではなく醸造酒になるととてもまろやかに飲みやすい熟成酒となる
- 低温・氷温で熟成させるととてもゆっくり熟成が進むため、程よい熟成香が感じられる贅沢な味わいとなる。
この記事の詳細内容や
ペアリングの最新情報はSAKE PAIRING clubでお伝えしていきますね!
ペアリング体験をしてみたい方、ペアリングを深めたい方、日本酒好きな方は詳細を見てくださいね。